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呼吸器外科の紹介

1.ごあいさつ
2.当科の特色

1.ごあいさつ

伊藤 宏之中山 治彦

    呼吸器外科のページへ、ようこそお越しくださいました。
    自身あるいは身内の方が肺の手術を受けるにあたって、わからないこと、不安なことが多々あるかと拝察します。このホームページは少しでも皆様のお役に立てばという思いで作りました。私たちの科の特色や手術の内容だけでなく、皆様と一緒に治療を行っていく上で、ぜひ知っておいていただきたいことについても載せてあります。手術の様子

    私たち呼吸器外科では主に肺がんの外科治療を担当しています。手術の巧拙はまさに患者さんの命運を左右します。当然質の高い手術が要求されます。私たちの使命は、それぞれの患者さんの状況にあった、最適で安全な、しかも良質な手術を提供することにあります。その原動力になっているのは、技術と知識の向上のための不断の努力と、医療チームの密接な連携です。当科は肺がんの外科治療において、日本でも最高水準のレベルにあると自負しています。医療には絶対はありませんが、私たちの持てるすべての技術と知識をもって診療にあたりますので、どうか安心して治療を受けられてください。

    また最近では、がんワクチン療法を術後の補助治療としての有用性を評価する、東大医科研との共同臨床試験に参加しています。世界標準となるようながんワクチン治療の構築に向け、日々の診療を行っています。


2.当科の特色

(1)チーム医療

 当科の特色の1つは、完全なチーム医療体制で診療を行っていることです。呼吸器外科のメンバーが刻々と変化する患者さんの臨床情報を全員で共有し、チームの医師の経験と知識とを持ち寄り、最善と思われる対応策を素早く実行しています。平日は朝と夕方に病棟回診を行います。朝は部長を含め全員で回診前にカンファレンスを行い、患者さんの状態把握、方針の確認、術式の最終チェック、対処方法の検討を行います。また夜間、週末と休日の不慮の事態に備え当直医が病院にいるのみならず、呼吸器外科当番医も病棟からの24時間連絡に備えています。さらに上席医も緊急コールに対応し、漏れのない体制を築いています。

(2)キャンサーボード

キャンサーボードの様子 呼吸器外科で扱う疾患は、肺がんや、肺がんを疑っている肺の腫瘤(できもの)、他の臓器に生じたがんの肺への転移、心臓の周り(縦隔)にできた腫瘍などです。特に肺がんは、近年残念なことに、増加の一途をたどっています。さまざまながん治療技術の進歩の中で、手術は抗がん剤、放射線治療と並ぶ最も有効な治療手段の1つであり続けています。がんの進行の状況と患者さんの状態に応じて治療方法は選択されますが、最終的には呼吸器内科・放射線腫瘍科・病理診断科との合同カンファレンス(キャンサーボード)で十分に検討した上で治療方針を決めます。

(3)質の高い手術

外科手術の様子 当科では、個々の患者さんにとって最適で、質の高い手術を行うことを目標としています。肺がんの手術方法やその内容は、がんの拡がりと患者さんの体力によって決定されるものであり、画一的なものではありません。「がんの完全切除(=がんの根絶)」と「術後の生活に支障をきたさない(=QOLの重視)」という2点を常に踏まえて、個々の患者さんに最も適した手術を行うようにしています。

 手術に際しては、小さな傷でも手術可能な胸腔鏡を併用した手術を積極的に行い、また通常の開胸手術の場合においても筋肉を切断せずに温存する工夫など、術後の患者さんの負担を軽減するよう心がけています。さらに、クリニカルパスを用いて、肺がんの標準的な手術法である肺葉切除を受けた患者さんにおいても、術後7〜8日という短い期間で退院できるようになっています。また最近では片肺全摘を避けるために、複雑な血管.気管支形成を組み合わせる手術も多く行っています。他院で切除不能と判断された患者さんでも、当院では切除可能と判断し切除することもあります。局所進行肺癌に対して放射線抗がん剤併用療法を行った後に、局所のみの遺残病変や再発に対して、病巣を切除しに行く救済手術(Salvage surgery)も数多く行っています。当科ではセカンドオピニオンを受けておりますので、病院受け付けにご確認ください。

(4)若手の育成と情報の発信

 日本で外科医不足が進み深刻な社会問題になりつつある中、数多くの若手呼吸器外科医が毎年研鑚を積んでいます。優秀な呼吸器外科医を育て、患者さんへ、そして社会へと還元することも、私どもの大事な仕事の1つです。臨床研究面においても、当科の手術成績や治療について、日本のみならず海外へも情報を発信しています。